数理情報第3研輪講
日時 |
2013年7月2日(火), 17:00〜19:00. |
場所 |
東京大学 工学部6号館 235号室. |
講演者 |
松井 都志子 (M1) |
題目 |
大規模統計的逆問題に対する確率的 Newton MCMC(文献紹介) |
概要 |
マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)は, 統計的逆問題の解である事後確率分布をサンプリングする手法として用いられる手法であるが, 不良設定問題や大規模問題においては元の分布の特徴を反映した近似関数を作ることが課題となる. 本輪講では, 決定的逆問題とベイズ統計的逆問題の関連性を生かすことで導かれた, Martinら [1]による確率的 Newton MCMCを紹介する. Martinらによれば, 確率的 Newton MCMCの適用により, 分布の次元とは無関係にガウス分布や疑ガウス分布におけるサンプリングの高速化 が可能となる.また, 低ランクHessian近似により, 確率的 Newton MCMCが高次元でも適用可能であるとされている.今回は, 紹介論文に従 い, 確率的 Newton MCMCの紹介, 地震探査逆問題への応用と実験結果の紹介を行う. |
参考文献 |
[1] J.Martin, L.C.Wilcox, C.Burstedde, and O.Ghattas: A Stochastic Newton MCMC Method for Large-Scale Statistical Inverse Pr oblems with Application to Seismic Inversion, SIAM J. Scientific Computing, vol.34, No.3, 2012, pp.A1460-A1487 |