数理情報第3研輪講

日時
2013年4月30日(火), 17:00〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
宮武 勇登 (D2)
題目
ハミルトン系に対する陽的なエネルギー保存EFスキームの導出法
概要

ハミルトン系と呼ばれる常微分方程式系に対する代表的な構造保存数値解法として,シンプレクティック解法や保存解法が知られている. 一方で,周期解や振動解を持つ常微分方程式系には,"exponential fitting(EF,指数関数的当てはめ)"と呼ばれる指数関数を厳密に積分する技巧が有用である. 近年,シンプレクティック解法にEFを組み込む研究が盛んに行われているが,保存解法とEFを組み合わせる研究は行われていない. これに対して先学期の研究室輪講では,周期解や振動解を持つハミルトン系に対して,保存解法にEFを組み込むためのアイデアを示し,実際に2次および4次のエネルギー保存EFスキームを導出したが,それらは時間方向陰的なスキームであった. 本発表では,計算量などの観点から陽的かつ時間対称な(すなわち2次精度を持つ)エネルギー保存EFスキームを導出する.

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