数理情報第3研輪講
日時 |
2012年7月3日(火), 17:00〜19:00. |
場所 |
東京大学 工学部6号館 235号室. |
講演者 |
小熊 和仁 (M1) |
題目 |
Camassa-Holm方程式に対する自動適応型動的格子法(文献紹介) |
概要 |
本発表では,Feng, Maruno, Ohtaによって提案された, Camassa-Holm方程式の数値シミュレーションに対する自動適応型動的格子法[1]を紹介する. この手法は,Camassa-Holm方程式の可積分な空間離散化に基づいていて, 離散系のN-ソリトン解が格子間隔を0に近づける極限において元の系のN-ソリトン解を厳密に再現することが保証されており. その意味で可積分なスキームとなっている. ゆえに、精度と計算量両面において優れた手法になっている. この手法は大きく二段階の計算に分けられ, まず,名称のごとく解に応じて非一様な格子を自動的に移動させ, そのあと,三重対角な線形方程式を解いて次の時間の解を決定する. この二段階の計算により,格子数が少ない場合でも, 計算精度が非常によいことが数値実験によって示されている. |
参考文献 |
[1]B.F.Feng, et al.: "A Self-Adaptive Moving Mesh Method for the Camassa-Holm Equation" J.Comput.Appl.Math. 235. 229-243 (2010), 1 |