数理情報第3研輪講
日時 |
2011年6月14日(火), 17:00〜19:00. |
場所 |
東京大学 工学部6号館 235号室. |
講演者 |
渡邉 光徳(M1) |
題目 |
Convex splittingによるSwift-Hohenberg方程式の構造保存型数値解法(文献紹介) |
概要 |
熱対流をシミュレーションする方程式にSwift-Hohenberg方程式という偏微分方程式がある. この偏微分方程式は全自由エネルギーが常に減少するという性質を持つため, その性質を保存したまま数値解を計算することが重要である. 以前,卒業論文では離散変分法[2]を用いた構造保存スキームを構築したが, 本発表では凸関数の性質を用いるという離散変分法とは全く異なる方法を用いて構造保存スキームを構築した論文[1]を紹介する. また,離散変分法による2次元における差分スキームを実装したので, その結果についてもあわせて紹介する. |
参考文献 |
[1]S. M. Wise, C. Wang, and J. S. Lowengrub: An energy-stable and convergent finite-difference scheme for the phase field crystal equation, SIAM J. Numer. Anal., Vol. 47, No. 3 (2009), pp. 2269-2288. [2]Daisuke Furihata, Takayasu Matsuo: Discrete Variational Derivative Method. CRC Press, New York, 2010. [3]田中 元太: 熱対流現象を記述するSwift--Hohenberg方程式の離散変分法による差分スキームの構成と数値解の解析, 大阪大学大学院 情報科学科 情報基盤数学専攻 修士論文, 2005. |