数理情報第3研輪講

日時
2010年5月25日(火), 17:15〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
榎本 翔(M2)
題目
CollisionTime導出を加味したCVAとMCVAについて(文献紹介)
概要

本発表では剛体球の多体問題における,衝突が入ったハミルトン系の数値解法についての話題を取り扱う.この問題の解決策として,[1]において可変ステップを用いたCollision Verlet Algorithm(CVA)やModified Collision Verlet Algorithm(MCVA)が提案されている.これらのアルゴリズムでは衝突時間(CollisionTime)の計算が必要となるが,[1]ではその詳細には触れていない.そこで今回は,固定ステップでのCollisionTimeの算出について言及している論文[2]を参考にして,CVAやMCVAでのCollisionTimeの計算法について議論し,その導出も加味したCVAやMCVAの手順について述べる.また,ここまでの議論の内容をもとに実装した結果を紹介し,その妥当性についても検討する.

参考文献

[1] S. D. BOND and B. J. LEIMKUHLER, Stabilized Integration of Hamiltonian Systems with Hard-Sphere Inequality Constraints, SIAM J. Sci. Comput., 30 (2007), pp.134-147.
[2] STRATT, R. M., HOLMGREN, S. L., and CHANDLER, D., Constrained impulsive molecular dynamics, Molec. Phys., 42 (1981), pp.1233-1143.

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