数理情報第3研輪講
日時 |
2009年10月13日(火), 13:00〜15:00. |
場所 |
東京大学 工学部6号館 238号室. |
講演者 |
塚田 健 (M2) |
題目 |
L次加速多項式を付加したIDR法の拡張 (文献紹介) |
概要 |
大規模な連立一次方程式の数値解を高速に得る方法として反復法がある.その中でも,近年, IDR(s)法[3]が注目されている. IDR(s)法と既存のKrylov部分空間法との関係を明らかにした論文として, [2]がある. [2]では, IDR(s)法をKrylov部分空間の視点から解釈し直したアルゴリズム, BiCG(s)stab法が提案されている. IDR(s)法, BiCG(s)stab法はいずれも数学的に同等であり, BiCG法に高次の shadow residualと1次の加速多項式を付加したアルゴリズムとみなせる. これに対して, [1]でSleijpen らはL次の加速多項式を導入した拡張手法, IDRstab法を提案した. 本発表では, [1]の手法に従って, L次の加速多項式を導入したIDRアルゴリズムについて説明する. |
参考文献 |
[1] G. L. G. Sleijpen and M. B. van Gijzen: Exploiting BiCGstab(L) strategies to induce dimension reduction, Reports Depart. Appl. Math., REPORT 09-02, Delft Univ. Tech., 2009. |