数理情報第3研輪講

日時
2009年4月21日(火), 15:00〜17:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
鵜島 崇(M1)
題目
修正対数尤度比に基づく統計的検定の漸近的性質
概要

 パラメータの推定とその検定に対して,典型的には最尤推定量に対する正規近似のように,サンプル数Nに対してO(N^(-1/2))の精度でp値を近似する方法がとられる.しかし近年では,正準再パラメータ化によりパラメータ化を取り換え,対数尤度比統計量を修正したものを利用してp値を近似する方法が開発され,近似精度が連続分布ではO(N^(-3/2))に(Davison et al. [1]),離散分布ではO(N^(-1))に(Reid[2])上がった.
 本発表では,まず具体例を用いて,精度の向上を数値的に検証する.そして,この手法がEdgeworth展開などの他の正規近似手法と比べて,どのようなところが優れているかを具体例を用いて数値的に比較することにより評価する.

参考文献

[1] A. C. Davison, D. A. S. Fraser and N. Reid: Improved likelihood inference for discrete data. Journal of the Royal Statistical Society Series B, Vol.68 (2006), pp. 495--508.
[2] N. Reid: Asymptotics and the theory of inference. The Annals of Statistics, Vol.31 (2003), pp. 1695--1731.

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