数理情報第3研輪講

日時
2009年4月14日(火), 15:00〜17:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
相島 健助(D2)
題目
特異値を求める dqds 法における固有値の単調性とシフトの有効性
概要

行列の特異値を求める際,まず直交変換で上二重対角化しておくのが標準的であり,この上二重対角行列の特異値の優れた反復解法として dqds (differential quotient difference with shifts)法が知られている.この dqds 法では,反復行列の対角成分の収束先から特異値を求める.その際,収束加速のためシフトというものを適切に設定する必要がある.
本発表では,dqds 法における固有値の単調性を示す.これにより,いくつかのシフトに対して,反復の途中の1ステップである不等式が成り立てば,それ以降連続的にそのシフトが有効になることが分かる.これらの結果は固有値計算のためのコレスキーLR法にもほぼ拡張できる.

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