数理情報第3研輪講

日時
2008年11月26日(水), 17:00〜19:00.
場所
東京大学 工学部6号館 235号室.
講演者
塚田 健(M1)
題目
Multi Starting Vectors を用いた BiCG法の拡張
概要

大規模な連立一次方程式の解を高速に得る方法として反復法が存在する. 既存の研究では, Krylov部分空間に基づいた様々な手法が提案されている.
1999年にAliagaらによって, Krylov部分空間法において複数のStarting Vectors を用いる一般的な手法が提案された[1]. これを受けて[2]でYungらによってBiCG法, BiCGSTAB法に複数のStarting Vectorsを導入したML(k)BiCG法, ML(k)BiCGSTAB法が発見された.
本発表ではまず, 基礎となるBiCG法の導出過程を述べる. 続いて, [2]の手法に従ってML(k)BiCG法を導出する過程を説明する.

参考文献

[1] J. I. Aliaga, D. L. Boley, R. W. Freund and V. Hernandez. A Lanczos-Type Method for Multiple Starting Vectors. Math. Comp., Vol. 69, pp. 1577--1601, 1999.
[2] M. Yeung and T. F. Chang. ML(k)BiCGSTAB: A BiCGSTAB Variant Based on Multiple Lanczos Starting Vectors. SIAM J. Sci. Comp., Vol. 21, pp. 1263--1290, 1999.

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