担当:奥戸道子
題目:適応パラメータ制御を用いたHamiltonian Monte Carlo
概要:
ハミルトニアンモンテカルロ[1]はマルコフ連鎖モンテカルロ法の一種であり,確率分布からのサンプリングを行うアルゴリズムである.Hamilton系の時間発展の数値積分をアルゴリズムに組み込んでいるのが特徴で,それによって棄却率を低く保ったまま状態空間を広く巡ってサンプルすることができる.
ハミルトニアンモンテカルロは積分の刻み幅やステップ数などのパラメータによって性能が大きく変わることが知られている.本発表では,ハミルトニアンモンテカルロにおいて数値積分の刻み幅・ステップ数・サンプルの提案回数を適応的に制御する方法を検討する.これにより,現在のサンプルの位置に応じて都合の良いパラメータを採用することを目指す.
参考文献:
[1] S. Duane, A. D. Kennedy, B. J. Pendleton and D. Roweth: Hybrid Monte Carlo. Physics Letters B, vol. 195 (1987), pp. 216–222.