散逸系に対する構造保存スキームの漸近安定性解析

佐藤 峻
2014/7/23 (水), 15:00-17:00
東京大学 工学部6号館 235号室

 散逸系に対する構造保存スキームの漸近安定性を解析する際に,力学系のLyapunov理論を利用することができる(e.g. Matsuo–Furihata[1]).時間刻み幅が一定の場合には,離散力学系とみなすことができる(Humphries–Stuart[2])が,時間刻み幅が可変の場合の解析をするためには,その拡張のような枠組みが必要となる.
 本発表では,離散力学系を拡張した枠組みと,その枠組みにおけるLyapunov理論を提案する.

参考文献
[1] T. Matsuo and D. Furihata, A stabilization of multistep linearly implicit schemes for dissipative systems, J. Comput. Appl. Math., 264 (2014), pp. 35–48.
[2] A. R. Humphries and A. M. Stuart, Runge–Kutta method for dissipative and gradient dynamical systems, SIAM J. Numer. Anal., 31 (1994), pp. 1452–1485.